【もしかして毒親?】毒親と一人っ子 共依存のようになる可能性もあり?!
親子関係の問題が特に深刻化しやすい「一人っ子」。親のプレッシャーを一身に受けることになり、家庭内では逃げ場がなかったり、大人になってからは共依存のような関係になったりと、問題が長引きやすいのも特徴です。毒親のもとで育った一人っ子によくある特徴を解説していきます。
「わがまま」のレッテルを貼られやすい一人っ子
近年、核家族化や共働き夫婦の増加により、昔と比べると増えてきた「一人っ子」。兄弟がいないと、確かに幼少期の同世代との関わりは若干少ないようにも思われますが、環境よりも親の育てかたが大きく性格に影響するとされています。一人っ子の大まかな特徴として
・「要領がいい」か「まじめ」かでいうと「まじめ」寄り
・「おせっかい」か「マイペース」かでいうと「マイペース」寄り
・子どもの頃は大人びているが、大人になると子どもっぽく見える
・自分の興味関心に忠実
になりやすいと言われています。
人生の初期にコミュニケーションをとる相手が両親や祖父母になるため、子どもの頃は言葉をよく知っていたり、自分のやりたいことや意見をはっきり言えて、「大人っぽい」という印象を、一方で、大人になると伝え方が素直すぎて逆に「子どもっぽい」印章を与えてしまうようです。また幼少期に周囲が投資してくれやすいこともあり、自分の興味関心をつきつめやすい環境で育つことが多く、その性格を大人になってからも活かして、芸術方面への進学や専門性の高い職についたりする人もいるようです。また、自分に投資される割合の大きさがおおらかさに繋がることもあるそう。
しかし、これらはあくまで傾向であり、冒頭で言ったように環境や本人の努力の仕方によって、生き方は大きく変わってきます。にもかかわらず、
・一人っ子はわがままだ
・マイペースで、集団行動に向いていない
・のんびりしすぎている
といった社会の「レッテル」に苦しむ人も少なくないそう。またそういった勝手な評価だけでなく、両親の介護を一人で背負わなければならないなど、現実的プレッシャーが大きいのも一人っ子の特徴と言えるかもしれません。
毒親×長子の泥沼パターン
親の「愛情」も「プレッシャー」も一身に受けることになる一人っ子。中国でかつて行われた「一人っ子政策」で育った子どもたちが社会に出てきたことから、その親子間に起きる問題については、研究も進んでいるそうです。今回は「一人っ子政策」とその結果については言及しませんが、一人っ子が毒親の元で育った場合、抱える問題について解説していきます。
①生き方を押しつけ・強制
一人っ子を育てる親は、第一子としてその子を産んだ時もそうですが、その後子育てをしていくなかでも「たった一人の子どもを立派に育てなければ」というバイアスがかかります。特に「家制度」(子どもが親の職をつぐ)的な思想の強い親族の中にいると、子どもが自立するまでの20年以上、親自身が強くプレッシャーをかけられることもあり、そのやりきれなさやストレスの矛先が子どもに向かうこともあります。
また親が自分自身が達成できなかったことや、そのさらに親から要求されいたが応えられなかったことなどを子どもに過度に要求することもあります。顕著なものでいうと
・進学先、職業
・パートナーの選び方
・孫の育てかた
などに口出しするといった行動がみられます。
そういった親のもとで育った子どもは、社会人になってもそういった「決定」の行動を先回りや否定されることで、無気力を感じたり、生きづらさを感じたりといったことに発展してしまうこともあります。
②共依存
親からの過保護や過干渉が発展したばあい、一人っ子が陥りやすいのが共依存です。共依存について詳しいことは別の記事でとりあげますが、辞書では
依存症の一。特定の人間関係に依存する状態。自己の存在意義を認めてもらおうとして過剰な献身をくり返すなどの行為がみられる。
と定義しています。
兄弟などの相談相手がいない一人っ子は、大人になるまでの数十年間、判断の基準が親となることも少なくありません。大人になる過程で、「自分で決めること」を身に付けていけばいいのですが、毒親の場合「存在意義」など、本人の根本に関わる判断の押しつけをし、それに逆らえばヒステリーなどの行動をとるため、子どもは徐々に「判断を親に任せてしまった方が楽」と感じるようになります。親もまた「いうことを聞く子ども」がいることが、自分の存在意義になるため、両者はずぶずぶと依存の沼にはまっていきます。周囲からは仲の良い親子とみられることも多く、問題が表面化しづらいのも共依存の恐ろしさといえるでしょう。