【親断ちコーチってどんな人】第1回 中村琢也コーチ
Quorumの「親断ちコーチングプログラム」で伴走者となる「コーチ」たち。連載でコーチのこれまでや、「親断ち」に向けた思いを伺っていきます。今回は、中村琢也コーチ(以下:中村)にお話を伺いました。
プロフィールとこれまで
ーーまずはコーチになるまでのご経歴を教えてください。
中村:社会人最初のキャリアはゼネコンの社員で、ザ・サラリーマンでした。8年ほどガッツリ働いてみて「そろそろ独立したいな」と。士業の方と仕事で接する機会が多かったので、自分もそういった形で一人立ちして働きたいなと考えていたんです。
ただ、独立するからにはお客さんを集める知識や経験も必要だなと思い、保険会社で働きはじめました。半年経つと基本給がなくなって完全成果報酬になりましたが、売り上げも出せていて、「修行」として始めたことでもあるしと、2年ほどで退職しました。
ーーそこから独立に向けて動かれたということでしょうか?
中村:そうですね、社労士も行政書士も受かったので、独立しました。ただ、顧問先の社長さんたちと接していると「お悩み相談」のようなコミュニケーションも多い。だから、なにかそういったところの解決を手伝う手段がないかなと探すようになったんです。カウンセリングなどの方法もあるのは知っていましたが、そこで「コーチング」に出会いスクールにも通いはじめました。
コーチングに関わったきっかけ
ーー「コーチ」として働きはじめていかがでしたか?
中村:最初の方は、正直需要の多さにびっくりしました。頑張っている人こそ、「自分を見つめ直す時間をきちんととること」が必要なようで、コーチングはその時間になっている。だからこそ「コーチング」で得られたものがその人の大きな節目やその後の燃料になっているなと感じられることが多くありました。
ーーご自身にとって「コーチング」とはなんですか?
中村:人によって受け止め方は違うので、一言で表すのは難しいですね…。ただコーチはクライアントのあくまで「伴走者」であるという点はユニークだと思います。クライアント今の悩みや気持ちを一緒に確認しながら、改善方法を探っていく、と同時にコーチは悩みを俯瞰している。このコミュニケーションを通じて「悩みのグルグルを脱する感覚」は、自分がクライアントになっていてもコーチになっても、印象深い体験です。
「親断ち」を通じてクライアントに届けたいもの
ーー中村コーチにとって「親断ちコーチング」とはなんですか?
中村:コーチとしてクライアントと接していると「〜しなければならない」という思いに囚われている人が、そう思う原因に「親子関係」があることが多いなと感じています。だからといって「親子問題」への対処法をパターン化するのではなく、自分影響するものとして避けては通れないのが「親の呪縛」かもしれないことに気づいてほしいなと。
また、コーチングは「ポジション」「役割」を一回外した自分自身を知るものでもあるので、「家族のしがらみ」から脱するには適した方法だと思います。
ーー「親断ち」に興味がある方に今どんなことを伝えたいですか?
中村:「親の呪縛」にとらわれていることは、安心を得るものであったかもしれない。だから急に外すことができないことも多いと思います。ただ「外す」「外さない」の両方の選択肢があることは知ってほしいし、その行動を善悪で判断して欲しくない。「手放したいなら手放そうか」くらいの気持ちでまずは取り組んでみて欲しいですね。これまで感じていたけれど蓋をしてしまっていた感情を、この先のエネルギーとして燃やしていくお手伝いができたらと思っています。