【もしかして毒親?】毒親に立ち向かうためには?逃げるは恥だが役に立つ?!

今回からは、実際に毒親にどう立ち向かっていけばいいのか具体的な方法を紹介していきます。とはいえ、実は毒親への対処は「逃げる」が基本です。あまりにも影響を受けすぎてしまうので、まずは「物理的距離」を保つことが必要になってきます。

自分は変われても毒親は変われない

自分自身に「変わりたい」という意志があれば、人は行動や考え方を変えることができます。しかし、どんな人間関係にも共通して言えることですが、他の人に対して「変わること」を求めても、相手に自覚がなく、また相手に変えたいという意識がなければ、変わることは難しいもの。相手の人格を尊重するのであれば、多少の不満はあっても「相手に変わることを求める」ことそのものが、相手に対して失礼です。

少し遠回しな言い方になりましたが、 これは親子関係に関しても言えること。毒親の代表的な特徴として「子どもを自分の思い通りに育つようコントロールしようとする」ということがあげられますが、親から子に対して「あるべき」をおしつけることは、子どもの人格を無視した行為と言えます。

そのような経験のある人が、大人になって周囲が見えてきた際に起きる気持ちの一つに「親のせいで今自分は酷い目にあっている、だから親に変わって欲しい」というものがあります。

  • 大きくなって論理的な説明ができるようになり、親を言い負かすことができるようになった
  • 親から暴力をふるわれてきたが、体力面で勝てるようになってきた
  • 親が仕事から引退し、自分の方が稼ぐようになった

など、「親の権威」に恐怖心がなくなったタイミングは特に「親が変わること」を求めがちです。

幼いことされたり言われたりして嫌だったことをぶつけてみたり、毒親に関する本を買ってきて渡してみたり。

しかし、そんな時「親」は反発したり、傷ついたそぶりを見せたりはするものの、「変わろう」とはしないはずです。

毒度が高い親ほど「自分が毒親」とは気づいておらず、「親は子を敬うべき」という権威性のある言葉を振りかざしたり、「恩知らず」「非常識」といった言葉で対抗してくるもの。それは子どもに言われても、他人に言われてもそう簡単に気づくものではなく、本人にとって根深いものであるのです。体力や知力で勝てるようになれば、それを力で捻じ伏せてしまうことは容易かもしれませんが、それもまた一人の人間への強要であり、ハラスメントでもあります。復讐することでその時は気持ちが軽くなったような気がするかもしれませんが、根本的な解決にはなりません。

毒親対策3原則

では自分の親が「毒親」であると気づいた時、またその現状を変えたいと思った時、とるべき行動はなんでしょうか?

答えは一つ、「逃げる」ことです。親子問題とは幼少期からの根深い問題のため、その渦中にいると冷静な行動を取れないことがほとんどです。心理的にも物理的にも距離を取る必要があります。「親子」であるという枠組みから一度外れる必要があるのです。

自分は「毒親問題を抱えているかもしれない」と思った時

・親も一人の人間であり、親が自分に生き方を強要できないように、自分も相手を変える権利はない

・親と一緒にいる間は親子問題を冷静に解決することはできない

・毒親かどうかを判断するのは自分自身、生きづらさの原因が自分の育てられ方にあると感じたら、それは程度の問題ではない

と考えてみてください。

つまり、毒親問題解決の第一歩はとにかく「自立」をすることです。

相手である親に「責任追及」をしたところで解決策は出てきません。攻撃性の高い親であればそれによってより一層傷つけられる可能性がありますし、依存度の高い親であれば「甘え」などで懐柔し、共依存関係へと持ち込むかもしれません。なにより厄介なのは「親」はこうした行為を悪意をもってやっているわけではなく、「子どものため」と思いこんでいますし、長く生きている分、無意識に処世術として身に付けていることもあります。「親」自身が自覚し、変わりたいと思ったときに手を差し伸べてあげることは良いことかもしれませんが、それがみせかけのものだった場合、親子問題の解決は泥沼化していきます。

親に頼らずに暮らせるだけのお金を稼ぎ、親から離れて暮らすなどはその一番手っ取り早い方法です。